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クリニック経営

人を動かす

私は2019年に、第三者承継によって大宮エヴァグリーンクリニック院長に就任しました。

より良いクリニックにすべく一緒に働く医師や看護師やスタッフ、業者さんなどクリニックに関わる全ての人に同じ方向性で働いてもらいたいと思っています。そのためには、自分の意見を押し通す我儘な医師であってはいけないし、相手の気持ちがわかる医師であるべきです。

そんな中、私が感銘を受けた本があります。デール・カーネギー著『人を動かす』という本です。この本を参考にクリニック運営をしており、年に一度読み返しています。また、当院の推薦図書としていて、本よりも簡単に理解できる漫画で描かれたものをスタッフに配布しています。

今回はこの本の題名である「人を動かす」ということについてお話しします。

目次

人を動かす原則

盗人にも五分の理を認める

当院の行動指針に沿わない行動をするスタッフや業者さんがいた場合、以下のことを念頭に置いて対応しています。

まず、その人の人格を否定するような言動は絶対にしません。激しく攻め立てるようなことをしてしまうと間違いなくスタッフは辞めてしまいます。そして、「盗人にも五分の理を認める」です。窃盗をした盗人にも、行動には何かしらの理由があって、必ずしも悪気があった訳ではないということに理解を示すのです。この言葉のように、スタッフと衝突しそうな時には何故そこに至ったのかという理由を考えてみることがポイントです。

私は、スタッフがミスをした時にも語気を強めて怒ったりはせず、「このような問題が発生してしまったので、次回からは気をつけてくださいね」というような声の掛け方をしています。決して頭ごなしに怒ることなく、相手の立場に身を置き、相手の言い分を認めるということが大切だと思います。

重要感を持たせる

人を動かす原動力とは、自分が重要な存在として扱われていると感じることです。

例えば新しい仕事を任された時、より一層仕事を頑張ろうと思います。私の場合は仕事を自分一人で抱え込むのではなく、医師免許なしにできることは積極的にスタッフに任せるようにしています。以前は医師が一人でしていた仕事も任せることで信頼されていると認識してもらい良い方向へ繋がりました。

私は2021年4月に分院を開業しましたが、マネージメントはほぼ全て看護師長に任せています。大変なことであると思うのですが、非常にやりがいを感じてくれているようです。

人の立場に身を置く

クリニックで働くスタッフとうまくやっていく秘訣は、相手の立場に身を置くということです。相手がこの言動や行動をどう捉え感じるだろうか常に想像し、行動しています。承継開業から現在まで、とにかくこれを意識しています。

私は院長に就任してから、達成したいことがたくさんありました。ですが、初めからそれを無理矢理に強要することはしませんでした。人は変化を嫌います。院長が変わっても残ってくれた既存のスタッフの気持ちが離れること、指揮が下がることは避けたいと考えていました。信頼関係が築けるようになるまで、まずは相手を理解することに努めました。そして、今ならできるかもしれないというタイミングを見計らって新しいことを始めたのです。

人に好かれる原則

誠実な関心を寄せる

長く一緒にクリニックで働いて欲しいと思う仲間に対して、きちんと誠実な関心を寄せ、難しくても相手のことを理解しようとする姿勢が開業医として大切です。人は相手が自分に興味がないとわかると、その相手に対して興味を失い、相手が何を言っても聞き耳を持たないようになります。

お互いの関係を円滑に進めるためにも、まずは相手を理解することから始まるのではないかと思います。

笑顔を忘れない

職場で良好な人間関係や信頼関係を築くのには、普段から笑顔を忘れずにいることも大事です。人はしかめ面をしている人には、近寄りたくないなと思います。それに対して、笑顔の人には近寄っていきたくなります。これは私もあまり得意ではないのですが、笑顔は人を引き寄せるのでできるだけ笑顔でいるように心がけ、努力しています。

名前を覚える

仕事で何かを頼む時、話しかける時は「誰々さん」ときちんと名前で呼びかけることはとても重要です。スタッフの名前を覚えることはもちろんですが、業者さんの名前もしっかりと覚えて声をかけることがより良い親交にもつながります。名前で話しかけることは、円滑な人間関係を築くのに大切なことです。

そのため、私は名前を覚えることを徹底しています。今まで出会った成功されている経営者の方々も、相手の名前をきちんと覚えているように思います。ちなみに、かの有名な松下幸之助は例え平社員であっても従業員の名前を覚えて、呼ぶことを徹底していたそうです。これはその人を尊重していると言う意思表示であり、尊重されていると感じた人はこの人と一緒に頑張ろうと行動するのです。

聞き手に回る

相手の信頼を得るためにも、聞き手に回ることも大切です。自分の話ばかりを積極的にして周りの話を聞かないでいると、誰も心を開いてはくれません。

みなさんの話にきちんと耳を傾けると、この人は自分の声をしっかりと聞いてくれる人だと信頼もしてくれます。そして、そうすることで何か頼み事があった時も嫌がらずに力を貸してくれるように思います。

関心のありかを見抜く

聞き手に回ることの大切さについて、先ほどお話ししました。聞き手に回ることでその人たちがどのようなことに関心があり、どのように考えているのか理解が深まります。そして、話の中から要望をできる限り拾い上げて、それを叶えることでより良い関係を作り上げることができます。関心のありかを見抜くことは、色々な場面で実現できます。

今回は、デール・カーネギー著『人を動かす』という本に書かれている内容を簡単にまとめてみました。私はこの本を開業医が経営を学ぶ場「医療経営大学」で教わりました。これらの考え方は非常に重要だと思いますので、まだ一度も読んだことがない方は是非読むことをお勧めします。クリニック経営にも絶対に生きてくると思います。

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